安全保障関連法案に反対する学生と学者の共同行動

7月31日、「安全保障関連法案に反対する学生と学者の共同行動」が砂防会館にて開催された。

1部、2部で、学生5名、学者4名の素晴らしいスピーチが行われ、会場には拍手、笑い、涙が溢れた。

そのスピーチを順次、書き起こす。

安全保障関連法案に反対する学者の会

SEALDs 自由で民主的な日本を守るための、学生による緊急アクション

撮影:おしどりケン

斎藤くんのスピーチを見つめるアキくん 撮影:おしどりケン

書き起こし目次

1部

神戸大学大学院 津田研人

廣渡清吾 専修大学教授

東北大学 斎藤雅史

岡野八代 同志社大学教授

明治学院大学 奥田愛基

2部

高山加奈子 京都大学教授

中野晃一 上智大学教授

 

東北大学 斎藤雅史くん

撮影:おしどりケン

撮影:おしどりケン

仙台から来ました、SEALDs東北、東北大学の斉藤です。

東北にいる学生として率直に今回の安保法制について語りたいと思います。

 

今回の安保法制についてですが、ぼくはとてもムカムカしました。

ここまで、実質的にまともな審議をせず、のらりくらりと答弁をかわし、ただひたすら同じ回答。

自衛隊のリスクに関しても、後方支援とだけ述べ、責任をとろうとしない態度。

民主主義的手続きを軽視する政権のやり方。

 

7月15日、16日の強行採決の時は強い怒りを感じ、まず国会前になかった自分を恥じ、すごく後悔しました。

ただその中でも、国会前に行けなかった自分が今、東北という土地で何ができるか、について問われていると考えました。

 

東北は多くの自衛隊の人たちが震災の時に関わりました。

しかし今回の戦争法案の強行採決を受け、基地のある地元の人たちの中では不安が広がっています。

これまで自衛隊は実質的な軍でありながら奇跡的にも人を殺す事は有りませんでした。

それ以上に震災や災害の復興に大きな貢献をしてきました。

 

また、被災地では震災から4年が経っても未だに復興は終わっていません。

その復興の仕方も国による創造的復興の名の下に地元住民の話合いを経ないまま作られた巨大防潮堤問題など日本の民主主義の問題が地方でも横たわっていると考えます。

こんな日本の周縁の土地である東北だからこそ、この国の政治体制や社会の根本的な矛盾がよく見えると思います。

そしてその矛盾の極みが今回の安保法制だと考えます。

 

現政権は「平和と安全の為に集団的自衛権を行使する」と言っています。

武力による平和です。

僕が思うに、現政権の人達は本当にそうやって武力によって平和になると思っているのでしょう。

国家という存在が正当な物理的暴力の抑制体であるかぎりの必然かもしれません。

しかしその暴力によって得られた平和は本当の平和でしょうか。

社会や構造的に暴力を配合するという本当の意味の積極的平和でしょうか。

 

例えば、イスラエルはパレスチナ人を弾圧するために国家予算の多くを軍事費にかけています。

世界のハイテク機器セキュリティー機器のほとんどはイスラエル製です。

これがパレスチナ人たちを武器で押さえ込み、その武力によって自らの平和を維持する。

これが本当の平和といえるでしょうか。

 

文学者でありパレスチナ人の人権問題に生涯取り組み続けた学者でエドワードサイードは著書で「知識人とは何か」の中で、知識人の使命とは「常に努力すること」それも「どこまで行ってもキリのない、いつまでも不完全とならざるを得ない努力をすることだ」と述べています。

知識人としての学者の存在とはなんでしょうか。

権力を話す、この道しかないという者に対して、どこまでも妥協することなくオルタナティブを模索する努力を続けることが知識人の役割ではないでしょうか。

武力なき平和というオルタナティブを模索し続けることこそ、本当の知識人の役割だと僕は考えます。

 

僕は最後までこの法案を本当に止めるまで努力を続けると思います。

そして東北から声をあげたいと思います。

そこで8月9日に仙台で戦争法案やばいっしょ学生デモパレードを行います。

東北地方としては福島などで学生がこよう上げることはありましたが、仙台という土地では初めてです。

参加者が自由に安保法案に「ノー」と言える自分の思いをぶつけられるそんな場になればと考えています。

そしてこの流れを全国に広げて行きたいと思っています。

 

また今、仙台では安保関連法案に反対する被災3県大学教員有志の会が記者会見を行なっています。

またそれとも連携して東北という地でも学者と学生の連帯を築いていきたいと思います。

とても拙いスピーチでしたがありがとうございました。

 

スピーチ終了後に、SEALDsメンバーからお疲れさん攻撃を受ける斎藤くん 撮影:おしどりケン

スピーチ終了後に、SEALDsメンバーからお疲れさん攻撃を受ける斎藤くん
撮影:おしどりケン

SEALDs TOHOKU

筆者は斎藤雅史さんと少し話した。

彼は、今まで、デモやアクションに参加したことは無く、このようなスピーチをしたのも初めてだと言う。

SEALDs TOHOKUは、7月に立ちあがり、その初めてのアクションは8月9日仙台で行われるという。

詳細は SEALDs TOHOKU

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筆者は、月刊誌DAYS JAPANにて、SEALDsについてのコラムを書いた際、

仙台からSEALDsのアクションに初めて参加し、スピーチをしたという女子学生について書いた。

その友人はこう言っていた。

「私はいつも仙台から1人で東京にきてアクションに参加していた。

今日、初めて友人が一緒に来てくれた。自分の周りなら変えられる。

私は、仙台で、安全保障関連法案に反対するアクションを立ち上げる」

彼女たちを中心に、SEALDs TOHOKUは立ちあがったという。

 

この7月31日の『学生と学者の共同行動』に、福島県飯舘村の友人が、仕事を休んで参加しにきた。

このSEALDs TOHOKUが立ち上がったことは嬉しく思うとともに、被災地として、国に声を上げねばならない責任があると話していた。

撮影:おしどりケン

撮影:おしどりケン