安全保障関連法案に反対する学生と学者の共同行動
7月31日、「安全保障関連法案に反対する学生と学者の共同行動」が砂防会館にて開催された。
1部、2部で、学生5名、学者4名の素晴らしいスピーチが行われ、会場には拍手、笑い、涙が溢れた。
そのスピーチを順次、書き起こす。
SEALDs 自由で民主的な日本を守るための、学生による緊急アクション
書き起こし目次
1部
2部
中野晃一 上智大学教授
皆さんこんにちは。
あの、学者の会というふうに言われ来るとちょっと気が引けてしまう、上智大学教授の中野です。
ご覧の通り頭脳と言うより体格での採用だと思うんですが賛同人をやっております。
実は今日は3つの事というか、立憲主義・民主主義・平和主義について簡単にお話しさせていただきたいと思います。
私どもこの学者の会が立ち上がる前、去年の頭ぐらいだったと思うんですが、今もあるんですけれども「立憲デモクラシーの会」という別の学者の組織を立ち上げて活動してまいりました。
その当時というのは今ほどまでには「立憲主義」という言葉が浸透しておらず、メディアでもそんなに取り上げておらず、それにはそれなりの理由があったわけです。
というのは、その「立憲主義」というのはそもそも、明治大正期戦前に盛んに使われた言葉であって、
戦後はむしろ、改憲か護憲かというようなところでやってきたので、
戦前のような、立憲化、非立憲化というような対立軸によもや戻るとはちょっと思いなかったわけです。
(学生スタッフ 「3分ぐらいでお願いします」)
中野教授
3分ぐらいでお願いしますということなんで。(笑)
1分ずつ立憲主義と民主主義と平和主義をやります。
それでですね、 我々この「立憲デモクラシーの会」というのは名乗るときにやっぱり多少躊躇はあったんです。
というのは、そこまで後ろに下がってといいますか、そこまで向こう側に寄って、譲って戦わなければいけないのかと。
「憲法を守れ」「立憲主義を守れ」と言ってて恥ずかしいですよね。
今2015年ですよ。
一応その経済でもまだ3位の大国で、文明国家としてやってきてるはずの日本で、総理大臣、閣僚に向かって「憲法守れ」
おかしいんじゃないのか、という事なんですよね。
ただ、現実にはそこまで来てると。
で、政党政治がここまで壊れてしまっている、一強他弱と言われている構造が、政党性だけでなくって党内でも出来上がっているということの中で、我々は、また「立憲デモクラシーの会」というのはこれは民主主義が、人々が立ち上がって止めるしかないという願いを込めたんです。
ですから、今日のようにこのように運動が盛り上がってきて学生さんたちが立ち上がり、既存の市民運動そして新たに市民の方々たちと手を携えてやってこれるようになったというのは本当にもう、驚きといいますか、正直絶望の一方で希望しか感じません。
で、その、何が希望を感じるかといいますと、学生の方たちが口を開く、今日のスピーチでもそうなんですけれども、一般の方たちが自らの言葉で思いを語りだした時というのは、立憲主義・民主主義だけじゃなくって平和主義の言葉を語ってるんです。
安倍さんは未だに、戦争に巻き込まれない、とかリスクが減るとか、本人は亡くならないでしょうねきっとね。
ですが、我々庶民といいますか普通の人間は殺したくない、殺されたくない。
そういうのはもうこりごりなんだと、70年前の誓いを未だに胸にして。
しかも新しい世代が、これまでずっと平和運動を担ってきた人たち、平和教育をやってきた先生方、その背中を見てその後ろを見ておそらく思春期の時には、まあちょっとうるさいな、とかうざったいなぁ、とか思ったと思うんですね。
その彼らが、しかし今立ち上がっているということ、これはすごいことだなと思うんです。
ですから、当初学者というのはどうしても頭でっかちですから、安全に安全に行こうという事で、立憲主義まで戻っていったものが、今またこうやって平和主義のうねりがきているという事なんだと思います。
ですから、まだまだ状況は厳しいですけれども、これは勝てると思います。
自民党の中でもようやく足並みが随分と乱れてきて、総裁選もこれ、やりそうな気配になってきました。
公明党も揺らいでいるみたいです。
太陽になったり北風になったりいろんな事やりながら、なだめすかし、おだて、そして叱りつけて「主権者は我々だ」と。
こう言っては犬に失礼なんですけれども、しつける時に鼻面を叩いて「これはダメなんだ」と「こういうことをやるとこういう目に遭うぞ」ということも、きちっと教えてやろうじゃありませんか。
がんばりましょう。