3行まとめ
・23日「池袋本町電車の見える公園」で480μSV/hの部分が発見された。
・24日、当該付近の土壌を、直径30cm、深さ10cm程度掘削したところ、急速に線量が低減した。
・豊島区役所は、アイソトープ協会にその土壌の調査を依頼しており、故意に線源が埋められた場合も視野に入れ、池袋署にも相談中だという。
24日の試掘調査
時系列
20日 | 区民より「公園に線量の高いところがある」と通報。 | |
22日 |
区役所で測定をしたところ、最大2.53μSV/hの地点を発見。 |
(遊具周辺を立ち入り禁止に) |
23日 |
原子力規制委員会の助言を受けながら、遊具周辺の放射線量を再度計測。 22日に最大値が検出された遊具部分の直近の地表で480μSV/hを測定。 |
(混乱防止のため、公園の立ち入りを当面禁止に) |
24日 |
除却に向けた事前調査をアイソトープ協会に依頼して実施。 高線量地点を中心に、直径30cm×深さ10cmを試掘。 掘削後、地表の線量値は急速に低減。 掘削後の土壌はアイソトープ協会において詳細分析中。 |
|
(今後の予定) |
||
25日 | 午前8時30分から、追加調査。 |
池袋本町電車の見える公園について
東武東上線下板橋駅近くの広さ4,178.31平方メートルの公園。
以前は清掃車の車庫で、平成25年4月に開園。
下板橋駅、下りホームに隣接している。
豊島区は池袋署にも相談中
豊島区役所危機管理課に取材した。
Q:汚染源はラジウムの可能性、と報道されているが…?
A:確定はしていない。可能性があるのが「ラジウム」と話の中で出てきた。
アイソトープ協会に分析を依頼している。
Q:豊島区では、原発事故後、公園の測定をされておられるが、現在の状況は?
A:事故後は公園や給食の測定などを行っていた。現在は、東部、中央部、西部の3地点を定点観測。
Q:この公園は平成25年4月の公園だが、測定状況は?
A:原発事故後の開園のため、測定はしていない。
Q:20日の第一通報者は区民の方だということだが?
A:そう。
Q:では、平成25年に開園して、いつから、高線量の地点があったか、ということについてはわからない?
A:今後の調査でどこまでわかるか、である。
Q:故意に、何らかの汚染源が埋められた、という可能性はあるか
A:土壌に広範囲ではなく、一部地域での汚染であった。
しかし、掘ったり何かした形跡は無かった、と聞いている。
今後の汚染土壌の調査の結果にもよるが、現在、池袋署にも相談はしている。
いつから、汚染はあったのか!?
筆者が懸念しているのが、いつから汚染があったかが分からない点だ。
480μSV/hというと、2時間程度で1mSvに達してしまう。これは一般人の1年間の被ばく線量限度である。
遊具のサーベイマップを見ても、線量の高い部分は1か所で、狭いエリアのため、そこに長時間とどまることは少ない、と予想される。
しかし、子どもの遊び方は想像がつかないのでそれは断言できないことである。
原発事故直後の2011年の福島県飯舘村で、500μSV/hのホットスポットがあることを住民の方に教えられ、
筆者は驚いたことがあったが、それに匹敵する高線量である。
事故か、故意かわからないが、子どもの遊ぶ遊具付近で高線量の部分が発見されたということに、筆者は憤りを感じる。