3行まとめ
・第33回特定原子力施設監視・評価検討会にて、現在、どれくらいの放射性物質が海に流れ続けているか最新の評価が出た。
・トリチウムは150億Bq/日、ストロンチウム90は27億Bq/日、セシウム137は12億Bq/日。
・セシウム134は4億1000万Bq/日、と今回初めて評価が出た。
閉合できない海側遮水壁から海に毎日出ている放射性物質
25日、第33回特定原子力施設監視・評価検討会にて下記の資料が発表された。
筆者の過去記事、海に汚染水が流出している切れ目を広河隆一氏が空撮にて、言及した、閉合できない海側遮水壁の切れ目についての議論がなされ、
最新評価値も発表された。
核種等 | 314日間の総放出量 | 日々海洋に放出している量 |
全β | 2兆2000億ベクレル | 70億ベクレル/日 |
Cs134 | 1300億ベクレル | 4億1000万ベクレル/日 |
Cs137 | 3800億ベクレル | 12億ベクレル/日 |
Sr90 | 8500億ベクレル | 27億ベクレル/日 |
H3 | 4兆8000億ベクレル |
150億ベクレル/日 |
2014年8月11日に公表された数字と比較して、Cs137,Sr90は低減していることがわかる。
しかし、筆者は過去の記事でも言及したが、昨年の時点ではCs134は評価はしていなかったが、
やはり海洋に流出していたことも、今回わかった。
2014年8月11日の発表資料
セシウム134については評価していない。
2013年、2014年も、セシウム134が毎日どれくらい海洋に放出しているか、評価をしていたらどれくらいになっていただろうか。
海側遮水壁の閉合できない切れ目
第33回特定原子力施設監視・評価検討会では、排水路から日々、海に流出する放射性物質も問題だが、
それよりケタが多い、海への汚染、閉合できない海側遮水壁の切れ目を早く閉じなければ、という議論が続いた。
広河隆一氏が今年1月に空撮した写真に、閉合できない切れ目の部分が写っていたので、再掲する。
ここから海に、毎日流出している放射性物質の評価である。