東京電力

 

 


3行まとめ


2号機使用済み燃料プール
の代替冷却系の一次系ポンプ(B系)が27日16時43分停止した。
27日21時26分に冷却は再開され、その間の温度上昇は16.7℃→17.3℃(0.6℃上昇)だった。
・冷却ポンプが停止した原因は「空気圧縮機の空気作動弁が閉になっていた」ことであるがなぜそうなっていたか原因は不明

使用済み燃料プールの温度上昇と、運転上の制限値65℃について


2号機使用済み燃料プールの冷却停止時の温度上昇率は0.146℃/h
運転上の制限値(65℃)に至るまで、13.8日ということであった。

実際は、4時間43分の冷却停止。
予測値は
0.146℃/h×4h43m=0.689℃の温度上昇、
実測値は
0.6℃の温度上昇であった。

気温の高さ、プール内の燃料棒の量などで、温度上昇率はもう少し上がり、冷却停止時のプールの温度も上がる。

ちなみに4号機使用済み燃料プールが冷却停止した際に、温度上昇率は0.55℃/h冷却停止時のプール温度は28℃、ということがあったが、
その場合、運転上の制限値(65℃)に至るまで、2.8日であった。

計算式
65℃-28℃=37℃
37℃÷0.55℃/h≒67.27h
67.27h÷24h≒2.80d

今回、2号機使用済み燃料プールが冷却停止した際は、運転上の制限値まで2週間弱の余裕がある、ということであったが、
それは気温、保有する燃料棒の数で条件は変わるということである。


運転上の制限とは

 

運転上の制限(LCO:Limiting Conditions for Operation)は、保安規定に定められている。
安全運転を確保するための、様々な制限値である。


旧保安院より

安全運転を確保するための遵守すべき運転上の制限で、保安規定に定められている。
(1)原子炉熱出力の制限、
(2)原子炉熱的制限値、
(3)原子炉冷却材温度の変化率の制限、
(4)原子炉冷却材の温度と圧力の制限、
(5)原子炉冷却材漏えい率の制限、
(6)原子炉冷却材中のヨウ素131(I-131)濃度の制限、
(7)原子炉冷却材中のヨウ素131濃度の増加量の制限
がある。

日本原子力技術協会資料より

事業者は原子力発電所を運用するために,運転管理,保守管理,燃料管理,緊急時の処置などの遵守すべき基本的事項を保安規定に定めている。
この保安規定の中に,安全機能を確保するために必要な動作可能機器等の台数や原子炉の状態ごとに遵守すべき温度・圧力等の制限が定められており,
これを「運転上の制限」(LCO :Limiting Conditions for Operation)という。
保安規定に定められている機器等に不適合が生じ,一時的に LCOを満足しない状態が発生すると,事業者は LCO 逸脱を宣言し,
あらかじめ定められた時間内に当該機器を復旧させるか,それができない場合は原子炉を停止させるなどの措置を講ずることとしている。

 

【東京電力からのご連絡】
福島第一原子力発電所における2号機使用済燃料プール代替冷却系の停止について(続報2)‏



報道関係各位一斉メール(続報2)(28日0時9分)
報道関係各位一斉メール(続報)(27日20時52分)
報道関係各位一斉メール(27日17時48分)

 

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             東京電力からのご連絡
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報道関係各位


 本メールは、事前に「深夜・早朝における連絡先」の登録のお申し込みをいただ
いた方にお知らせしています。

○福島第一原子力発電所における2号機使用済燃料プール代替冷却系の停止に関す
 る続報です。

○待機状態であった空気圧縮機(B)の健全性を確認後、空気圧縮機を起動し、空
 気作動弁の開閉試験を行い問題がないことを確認しました。
  ・空気圧縮機(B)  午後8時40分起動
  ・空気作動弁開閉試験 午後9時5分~午後9時6分

○その後、午後9時26分に使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)を起動
 し、使用済燃料プールの冷却を再開しました。

○午後11時現在、使用済燃料プール水温度は17.3℃であり、停止時の16.7℃からの
 上昇は、運転上の制限値(65℃)に対して余裕があり、使用済燃料プール水温度
 の管理上問題ありませんでした。

○なお、続報にてお知らせした自動停止した経緯については、調査したところ、使
 用済燃料プール代替冷却系一次系システムの出入口弁(空気作動弁)に空気を供
 給している空気圧縮機の操作スイッチが「停止」になっていたことにより、空気
 貯槽の圧力が低下し、その後、空気作動弁への供給圧力が低下して出口弁が閉動
 作したことにより、一次系ポンプが停止したことが分かりました。
 空気圧縮機の操作スイッチが「停止」になっていた原因については、今後調査し
てまいります。

○また、モニタリングポスト指示値の有意な変動は確認されておりません。

○本メールには返信できませんのでご了承ください。


<以下、お知らせ済み>
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○本日(11月27日)午後4時43分頃、2号機使用済燃料プール代替冷却系の一次
 系ポンプ(B系)が自動停止し、当該プール冷却が停止しました。

○現在、原因・現場状況等の調査を行っております。

○冷却停止時の当該プール水温度は16.7℃であり、冷却停止時の温度上昇率は
 0.146℃/hであることから、運転上の制限値(65℃)に到達するまでには、約
 13.8日と評価しております。

○また、プラントデータ(原子炉への注水流量等)の異常、モニタリングポスト指
 示値の有意な変動は確認されておりません。


<以下、お知らせ済み>
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○現場を確認したところ、以下のことがわかりました。
 ・使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)に漏えい等の異常は確認され
  ませんでした。
 ・使用済燃料プール代替冷却系の空気作動弁に、作動用空気を供給している空気
  圧縮機が停止していました。(空気圧縮機は2台設置されており、通常は1台
  運転、1台は待機状態)
 ・警報は「系統入口流量低」が発生しましたが、他に異常を示す警報は発生して
  いません。

○使用済燃料プール代替冷却系が自動停止した経緯については、何らかの要因によ
 り運転中の空気圧縮機が停止したため、空気作動弁が閉動作し、使用済燃料プー
 ル代替冷却系一次系ポンプ(B)が自動停止したものと推定しております。

○今後、以下の対応を行います。
 ・空気圧縮機の健全性を確認した上で、待機状態にあった空気圧縮機を起動し、
  空気作動弁の開閉試験を行います。
 ・その後、自動停止した使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)を起動
  させます。

○なお、使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)の起動に要する時間は、
 2時間程度と見ております。また、空気圧縮機が停止した原因について、今後調
 査してまいります。
以 上


注:タイトルが当初「28日未明に冷却再開」、となっておりましたが、「27日21時に冷却再開」に訂正いたします。(28日2時15分)

記事本文では「27日21時26分に冷却再開」と当初から書いておりましたが、
東京電力から「冷却再開」の報道関係者各位一斉メールが来たのが、28日未明だったため、タイトル作成時に間違えたものと思います。