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放送大学:政権批判を自主規制➁筆者が学長に出した速達

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放送大学:政権批判を自主規制① 「政治的中立とは、政権から距離を保つこと」

放送大学:政権批判を自主規制➁ 筆者が学長に出した速達

放送大学:政権批判を自主規制➂ 学長の説明に疑問

 

岡部洋一放送大学学長さま

お忙しいところ、突然の手紙を失礼いたします。

おしどりマコ(吉岡雅子)と申します。
よしもと所属の芸人ですが、2011年3月以降、原発事故の取材を始め、現在はフォトジャーナリズム誌DAYS JAPANの編集委員などもやっております。
原発事故以降、自分の不勉強さを痛感し、今年度から放送大学に入り、統計学、行政法、環境法、市民自治などを履修しております。
学生番号は○○○です。
現場だけでなく様々な事象、学問を学ぶ重要さを痛感しております。

岡部学長、このたびの、日本美術史の試験問題で、現政権の批判を含むとして問題文の一部を削除した大学側の措置について、ご説明をして頂けないでしょうか。

新聞記事には、「放送大学は一般の大学と違い、放送法を順守する義務がある。…今回は放送法に照らし公平さを欠くと判断して削除した」とありますが、
憲法23条学問の自由、憲法21条言論の自由と検閲の禁止に抵触するのではないでしょうか。

学問的な議論の中に政権批判が含まれることもあります。
それは現政権でも過去の政権でも同様に、議論対象になるものだと思います。
それを放送法を理由に削除、というのは、理解できないのです。

政治学の中で、現政権を批判することを規制すれば、学問的な議論はできないでしょう。
しかしそれは政治学に限らずどの学問も同様だと思います。
日本美術史の中に、国策に沿うものがあり、それを現在と照らし合わせ評価することも歴史を学ぶ意義だと考えます。
そして、その研究者の見識が正しいのか正しくないのか、それを判断することも学ぶ意義だと思います。
原発事故後の取材を通して知ったことは、様々な研究者の見識・真逆の意見がある事象、現在進行形・議論対象の事象に、一方的な見解を上から押し付けることこそが状態を悪化させる圧力だということです。

申し訳ありませんが、全ての研究者がみな正しい見識をお持ちだとは思いません。
我々学生は、判断する自由、学ぶ自由、そして責任があると思います。
それを、大学側が一方的な判断で、文章を削除するというのは、その自由を奪うことにつながります。

私は今年度から放送大学で学び、そしてそれを取材など自分の仕事に反映することに意欲を持っておりました。
そして放送大学で学ぶことに誇りを持ち、周囲にもこの大学で働きながら学ぶことを勧めておりました。
しかし、今回の放送大学の対応は、このような大学ではとても学ぶことなどできない、と思わせるものでした。

記事には副学長のコメントしかありませんでしたので、岡部学長のご説明、大学側としての正式なご説明を要望いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

2015年10月21日

岡部洋一放送大学学長
                                         おしどりマコ(吉岡雅子)

DAYS JAPAN http://www.daysjapan.net/
おしどり http://oshidori-makoken.com/

【学生番号】 筆者の署名

【学生番号】 ケンパルの署名「この内容に同意いたします。」

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