3行まとめ
・毎日新聞の記事の財務省文書は、情報開示請求だったよ!
・情報開示請求は誰でもできるよ!
・みんなで財務省や近畿財務局に情報開示請求しまくろうぜ!
(ちなみに、私は経産省や環境省、原子力規制庁や福島県や防衛省に、たくさん情報開示請求をしているよ、そっちもシクヨロ!)
知りたがりハウツー:情報開示請求
森友学園の問題で、朝日新聞に続いて、毎日新聞も国会で開示された文書と違う文言の文書を出してきましたね!
毎日新聞の3/8の記事:森友文書別文書に「特殊性」の表現 国会開示にはなし
この記事、文中にこうあります。
>文書は昨年9月に毎日新聞が情報公開請求し、今年1月に開示された。<
ほほう…情報開示請求とな…まかせとけ!
(毎日新聞の記者さんがたは、過去に情報開示請求していたからこそ、
今回の問題の文書の文言を比較することができたんだね、ナイス!)
2011年から原発事故の取材を始めたおしどりは、情報開示請求を7年やりまくっています。
情報開示請求は、記者でなくても、誰でもできます。国民の知る権利! けど、やったことある?
情報開示請求やってみよ、と思ったとき、いろいろ調べたけど、
簡単な手引きとかコツとか教えてくれる本やサイトって無かったんだよね、
なので、積み重ねたおしどりの情報開示ハウツー&コツ!! をお教えします!
みんなで情報開示請求職人になろうぜ!
情報開示請求のやり方:f.e.財務省
簡単に言うと
1.HPから情報開示請求の文書をプリントアウト
2.記入。(開示文書の指定にちょっとコツがいる! 後述!)
3.収入印紙貼る。(福島県は情報開示請求は無料だよ!)
4.郵送。(FAXやメールで受け付けてるとこもあるよ! 財務省は窓口か郵送だけ。)
それでは解説します!
1.HPから情報開示請求の文書をプリントアウト
財務省の情報開示請求書のリンクはこれ http://www.mof.go.jp/procedure/disclosure_etc/disclosure/youshiki/seikyu_001.pdf
プリントアウトして、記入してください。
(省庁や県など、情報開示請求したい案件によって、各サイトの情報開示請求書を調べてプリントアウトしてください)
2.記入。(開示文書の指定にちょっとコツがいる! )
まぁ、住所とか名前とかは普通に書いてください。個人でも何でも。
電話番号は携帯番号のほうがいいです、とにかく連絡がつきやすいもの。
なぜなら、情報開示請求をしたあと、その請求先のところから、頻繁に電話がかかってくることがあるからです。
開示請求の文書を特定するために
「請求書にはこう書いてありますが、何月何日の文書のことですか?」
「請求書の文言はこうですが、それに該当するもは、これとこれがあるのですが、どちらでしょうか?」
(こういう質問には「両方♪」と答えておきます)
「請求書には検討会の年度は書いていないのですが、この検討会は複数年度にわたって開催されているのですが、何年度のものを開示しますか?」
(こういう質問には「では全ての年度のものを♪」と答えておきます)
などなど、開示文書に関する電話がかかってくることがあるので、すぐに連絡がつく電話番号のほうが良いと思います。
ちなみに、ここで、しっかり案件を把握していなければ、丸めこまれることもあります!
以前、福島県に、原発事故直後の内部被ばく評価に関するある資料を請求したとき、こう電話がかかってきました。
「事故直後の被ばくについての開示請求ですが、○○の資料でよろしいですか?」
「え? それは外部被ばくに関する資料で、今回、私が請求しているものは内部被ばくに関するものなので全く違いますけど?」
「はい、あの、事故直後の被曝について知りたいという請求かと思いましたので、これでご満足頂けるかと思ったのですが…」
「いえ、開示請求しているものを出してください!
県は内部被ばくの情報を請求している人間に、外部被ばくの情報を出して事足りる、としているのですか?
それは開示請求と異なる文書を出し、請求者が気付かなければ良し、とするのですか?
これはあなたの独断ですか? 上司の指示ですか? 今までもこのような情報開示を続けていたのですか?」
と、めちゃくちゃ怒ったことがあります!!
けれど、これは稀なケースで、基本的に、福島県の情報開示はスムーズで早いです! 無料だし!
FAXでもメールでも受け付けてくれるし!
でも、情報開示された文書に足りないものがあることも多くて、何度もやり直すけど!
つまり、開示文書に足りないものがあるかどうか、当該の文書が開示されたかどうか、
判断する知識も、請求者に必要ってこと! けど、これは調べて数打っていったら上手になるよ!
開示文書の特定!!!
さて、これが本当に大事! 重要!
どういうコツかというと、開示文書を特定しつつ、それに関して全てのものを請求することが大事!
開示請求のキモなんで、もう一度言います、特定→拡大!!
まず、開示請求の文書を特定します。
「森友学園と財務省の問題に関する資料」
これ、全く、特定できてないパターン。
時期、関係者、関係省庁、内容、これをできるだけ特定します。
何年何月何日まで特定できたらいいけど、何年度の○○が○○に依頼した経緯、という形でも出てきたことがあります。
また、特定するために、私は関連する資料、学会誌のコピー、プレスリリースなども情報開示文書とともに送ります。
(この資料で言及されているコレ、というふうに特定するのです)
そして! 特定したあとは拡大!
「○○に関するもの全て。メール、資料、議事録、議事メモ、議事要旨、関連するもので所有しているもの全て」
まだ開示請求ビギナーの頃の私は「○○に関する議事録」と開示請求して「議事録は存在しない、不開示」ということがあって。
けどな! 議事録は無くても、議事メモや議事要旨はあったりすんの!
もう一度書き方変えて請求し直したら出てくるの!
なので、特定したあとは、できるだけ文言を書いて、関連するもの全てを出されるように書きます!
ですから、ここで、電話がかかってくる可能性が高いのです。
「経緯に関する文書、決済文書、議事メモなど関するもの全て、とありますが、うちにあるのは○○と○○なんです」
「じゃ、それを出してください、議事メモは何で無いんですか?」
「うちは無くって、出席者の報告のみを受け取るという形で。」
「じゃその受け取った出席者の報告も出してください、議事メモは録ってないんですか?」
「はい、うちは共催なので。主催の○○省は議事メモとってましたよ」
(お、じゃそっちに開示請求やな!)
こんな感じです。開示請求したあとの電話もキモです!!
もう一度言います、開示請求する情報を特定して拡大するのが重要です!!
また、特定したあと拡大した関連したものとして、複数の情報を開示請求することもできました。
これができたらもう後は簡単!
3.収入印紙貼る。(福島県は情報開示請求は無料だよ!)
郵便局で売ってます。コンビニなどでも売ってるよ。
財務省の情報開示請求は1件につき300円。
(福島県とか無料だぜ!)
4.郵送。(FAXやメールで受け付けてるとこもあるよ! 財務省は窓口か郵送だけ。)
あとは、ポストにGO!!
ちなみに財務はの送り先は下記。
行政機関名 | 所在地 | 担当窓口 | 電話番号 |
---|---|---|---|
財務省 | 〒100-8940 東京都千代田区霞が関3-1-1 | 財務省大臣官房文書課情報公開・個人情報保護室 | 03-3581-4111 |
あとは開示先からの電話待ち!
開示請求した文書をコピーして持ち歩いていると、いつでも対応できるよ!
あと、個人的には、財務省・近畿財務局に情報開示請求するのもねらい目だと思います☆
まとめ
情報開示請求するのは、とっても簡単です!
けど、どの情報を開示請求するか、は、しっかり調べないといけない。
そうしないとろくなものが開示されないから。
そのために、議事録読んだり、様々な資料や記事を読み込んだり。
労力はかかるけど、情報開示請求自体は、いつでも誰でもどこでもできるのでっす!
報道への抗議や応援、デモや、議員へのロビー活動もとっても大切。
けど、私たちが実力行使で! 情報開示請求しまくったら!
知りたがりの市民になって、アホみたいに細かい情報開示請求しまくったら!
めっちゃ知りたい!!! 情報ちゃんと出して!!! と開示請求しまくって見せつけたら。
それも一つの私たちの意思表示ではないかと思うのです。
(ちなみに、原発事故関連の情報開示請求をしていると、
一度は不開示になっても、毎年同じような内容で開示請求し続けると、
人事移動のタイミングで出てくることもあるよ☆ 人による!)
(そして、原発事故から5年以上たってる今、破棄されたデータも増えてきたから、
できるだけ情報開示しまくることは大切だと思うのです!)
(開示された文書を、それぞれが発信したり、みんなで共有したり、誰かのところに送ったり。
私のとこに送ってくれても嬉しいし! とにかく知りたがりになりましょうぜ!)
(許可の無い、全文の転載を禁じます)